わが「お気に入りサイト」第2弾は、ちょっと高尚ぶるみたいで気恥ずかしいけど、サイバー空間のいろいろな図解を集めた事典「the Atlas of Cyberspaces」(http://
www.cybergeography.org/atlas/atlas.html
)だ。世界中の研究機関、企業などがインターネット関連で作成した図がふんだんに掲載されている。
 言葉での説明が難しい抽象的な概念でも、図解することで直感的に理解しやすくなる。過去にも感動的な名作があった。尊敬するグラフィック・デザイナー、杉浦康平氏の「時間軸でみた日本列島」「人口密度でみた地球」、若き日の坂村健氏による「ソフトウェア勢力世界地図」、アート&エンジニアリング集団・センサリウムの「呼吸する地球」「Webホッパー」(http://www.sensorium.org/index-j.html)などは忘れられない作品だ(作品名はボクが勝手に名づけたもの。見たことがある人なら思い出せる?)。
 ものごとを理解する、表現するといった才能は、多彩かつ個性的なものだけど、わかりやすく図解できるのもそういう才能の一つだ。この「わかりやすく」がミソで、最近の「図解でわかる」式のノウハウ本や、コンサルタントなどによる「ITビジネスの概念図」の中には、逆に解読するのに困難だったり、図解の価値が無かったりするようなものも少なくない。図解の才能に自信の無い人はせっせと名作に触れて目を肥やすしかない。他人事ではない、反省!(晴)

●写真:インターネットの初期に盛んに活用されたネットワークの3Dイメージ図
Donna Cox and Robert Patterson from the NCSA in 1992