わが家の映画ライブラリーはこの1年ですっかり変わり、ビデオテープのソフトは、「見ない、借りない、買わない」になってきた。すべてDVDだ。メディアとして優れている点はいろいろあるが、とくに気に入っているのは、「特典映像」や「キャスト紹介」などのおまけ情報だ。メイキングを紹介したり、「未公開シーン」を監督が解説してくれたりする。なかには本編と違う「もう一つの結末」があったりする(例『ダイバー』)。字幕切替えの機能もなかなかで、『誘拐犯』では、老いぼれ殺し屋(ジョン・カーン)が、「年寄りをみたら、こう思え。奴は生き残りだと」なんてシブイせりふをはくのだが、英語ではどういうのかを調べることもできる。答えは教えてあげない。
断言できる。「これからテープは全部DVDに置き換わる」と。何も僕だけがいうのではない。米国の調査会社ガートナー・グループも、「2004年にはDVDプレイヤーが世界で6000万台(2001年は2800万台)に普及してVTRを抜く」「その時点でのプレイヤー価格は1万円程度」と予測している。1996年の登場からわずか8年でこんなに急速に普及する家電はないのだそうだ。
 昔のビデオテープが『ミルクキャラメル』なら、今のDVDはおまけが楽しい『グリコ』だ。次にはおまけの方が主役になる『チョコエッグ』が出るかもしれない。情報消費が高度化するほど周辺情報が本編を支えることになり、映画の見方も作り方も変わるのは当然だ。おかげで視聴時間が1時間ぐらい余計にかかるようになってしまったが、このひたり込み状態が何とも悦楽なのだ。(晴)

●写真:フルタの『チョコエッグ』日本の動物シリーズより「ヤマネ」
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