● 僕、ドンキにハマッています…
　「今日は何も買わんぞ」と固い決意でのぞんでも、気付いたら両脇に買い物袋が一杯�。そんな経験ありますよね？　そんな衝動買いがいつでも体験できるのが「激安の殿堂　ドンキホーテ（以下、ドンキ）」。ドンキとは東京・神奈川・埼玉に展開しているディスカウントショップ。

自ら「激安の殿堂」と銘打っているように、品質とか無視してとにかく安さのみを追求している自虐的なお店です。さらに、意図的にアナーキーな商品陳列を施しており、消費者心理を徹底的に研究する知能犯的な側面も見せています。AM2：00まで営業しておりヤンキー系若者の憩いの場として有名であることを付け加えておきます。
　実のところ、ドンキにおける“激安”という言葉はあってないようなもの。商品は他の店にゃ置いてないものが多いのです。例えば、僕がドンキ店内で見つけたデジタルレコーダはドンキ激安価格で7800円。でも、箱を見ると海外のメーカーだ。つーか、そんなメーカーは初耳だ。で、ドンキの凄いところは、その商品つかまえて“他店より1円でも安かったら価格をお下げします”と書かれているのだ。他で売ってるのか、これ？　他店って海外の店のこと？　皆さんご存知のように、ビックカメラなどでも“他店より〜お安くします”戦略は行っていますが、売られているものが他店より高い安いかは容易に判別がつきます。しかし、ドンキの商品は安いのか高いかの判別ができないものが非常に多いです。洋服などは工場の作業着のようなものまで置いてあり他店との比較うんぬん以前の問題で潔さすら感じます。でも、なぜか激安という文字を見ると人はそんな些細なことを忘れてしまうから不思議。
　あと、先日気づいたんですが、棚の上のラジカセから流れるメロディがサブリミナル効果による購買意欲向上に一役買っているみたいです。
　どん・どん　どぉんきぃ〜♪
　どん・どん　どぉんきぃ〜♪
　ボリュームいっぱい　激安ジャングル〜♪
　なんでも揃う　素敵なお店〜♪
未踏のジャングルへ踏み込むと、そこには衝動買い野郎達のユートピア“激安パラダイス”が広がっている�そんなシーンを瞬間的に想像してしまいました。さらに、田舎でもなく海外でもなく激安ジャングルで老後を過ごしたいと感じさせてしまうほどです。

　店の外にはたこ焼屋や焼き鳥屋が軒を並べています。私の実家近辺にあるドンキではロトくじの発売所までありました。これで、買い物袋が一杯になった後はお腹も一杯にできます。あわよくば懐まで一杯になるかもしれません。どこまで、人の心を弄べば気が済むんでしょう、ドンキは。
　で、今夜も魅惑の激安ジャングルに踏み込んだ僕は充実感で一杯です。トースターとインスタントカレーを2袋Getしました。トースターは1980円という破格値！　いや、実は破格かどうかは知りません。他で見たことない商品ですから。そんなことは些細なことですから気にしてません。しかし、翌朝トースターを使おうとした時に初めて食パン買い忘れていたことに気付きました…。